【長野県内初事例】医療的ケア児への居宅介護の長時間利用が実現。「移動支援」を組み込み家族の一日をサポート

2026.05.20

18歳未満の重度障害児への『6時間以上』長時間介護実績が全国で計63件に

重度障害・難病ケアのユースタイルケア重度訪問介護では、長野県内において医療的ケア児への「居宅介護の長時間提供」を初めて開始したことをお知らせします。「移動支援(地域生活支援事業)」を含めて、家族の一日をサポートする県内初の事例となりました。

人工呼吸器や胃ろう、たんの吸引など、日常的に医療的サポートを必要とする子どもたち「医療的ケア児」は全国2万人以上と言われており、長野県内には約600人の医療的ケア児がいると推定されています。
医療的ケア児には、15分おきの痰の吸引や医療デバイスの見守りなど24時間365日の介護が必要となる場合が多く、多くの保護者が慢性的な「介護負荷」「夜間の睡眠不足」「きょうだい児への負担」や「就労継続困難」「18歳の壁」といった課題に直面しています。

8時間以上の見守り介護が可能な重度訪問介護サービスは、制度上18歳未満の重度障害児は利用することができないため、医療的ケア児が利用できる障害福祉サービスは、居宅介護や訪問看護といった短時間の福祉サービスが基本です。

しかし、医療的ケア児ご家庭の負担が大きい課題に対し、当社では2017年より年齢を問わず「長時間介護」の提供を推進してまいりました。
当社では、18歳未満の重度障害児への6時間以上の長時間介護の実績が、2026年5月時点で全国で計63件となっています。近年特に全国で事例が急増しており、医療的ケア児家庭の長時間支援ニーズの高さがうかがえます。

背景:医療的ケア児の家族が直面していた「きょうだい児」の課題

このたび、2026年4月よりユースタイルケア 長野 重度訪問介護事業所で支援を開始した9歳の女児Sさんは、進行性の希少疾患であるアレキサンダー病を患っています。筋肉の不随意運動・嚥下障害・運動障害・コミュニケーション障害のほか経鼻経管栄養と痰の吸引といった「医療的ケア」が必要です。
お父様のお仕事は夜勤もあり、日中の育児参加が難しい状況にありました。
お母様が一人でケアを担う中、弟さんが今春小学校入学のタイミングとなりました。
弟さんは小学校に入学したらバスケットボールクラブへ入部することを楽しみにしていましたが、お母様は、土日のクラブへの送り迎えや試合の付き添いにお姉さんのSさんを一人家に残していくことも、また一緒に連れて行くこともできないという課題を抱えていました。
「子どもたち二人に公平に関わってあげたい。二人のどちらかに我慢させることはしたくない。」というお母様の悩みが、日に日に深くなっていました。

居宅介護と移動支援の「ハイブリッド利用」

当初の相談は、お母様が体調を崩された際にも安心して支援を受けられるよう、今のうちからサービスに慣れておきたいという内容でしたが、相談支援専門員と当社でヒアリングをする中で、上記の課題・ニーズが明らかになりました。
こうした思いに応えられるよう、9歳のSさんが利用できる「居宅介護の長時間利用」と「移動支援」のサービスを組み合わせ、ご家族で安心して外出できる長時間の支援体制を整えました。

「居宅介護」による長時間の在宅支援土曜日10:00〜14:00
   17:00〜18:00
「移動支援(地域生活支援事業)」による外出同行土曜日14:00〜17:00

まずは週1日移動支援を含めた10:00~18:00の支援をおこなうことで、お母様は息子さんのクラブ活動を間近で応援することができ、Sさんも家族と共に家の外での時間を過ごすことができるようになりました。

お母様のコメント

今までは娘の体をサポートしながら息子と遊んでいましたが、ユースタイルのスタッフさんが娘の体をサポートすることで、私と息子、そして娘の三人で遊ぶ事が出来るようになりました。また、スタッフさんが車椅子を押してくれる事で、私は息子と一緒に歩いたり手を繋ぐことができるようになりました。今まで出来なかったことが出来るようになりました。

ユースタイルケア重度訪問介護 サービスマネージャー 小松大和のコメント

Sさんは、スタッフと一緒に折り紙や散歩をする時間を『楽しい』と話して下さっています。これからも私たちは支援を通してSさんや弟さんがご家族からの愛情を十分に受けながら、安心して成長していけるよう、寄り添ってまいりたいと思います。
これまで地方都市では、前例がないという理由で医療的ケア児の居宅介護の長時間利用が認められないケースが多くありました。しかし、今回自治体の柔軟な対応と、相談支援専門員さんの熱意によって、ご家族が切望していた『当たり前の家族の時間』を実現することができました。この事例を県内や他の地域にも広げていきたいです。


ユースタイルケア重度訪問介護では、本事例のような「家族丸ごとの生活支援」を他の自治体へも広げていくとともに、潜在的な支援ニーズを抱えるご家庭への情報発信を強化してまいります!

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