人工呼吸器や胃ろう、たんの吸引など、日常的に医療的サポートを必要とする子どもたち「医療的ケア児」は全国2万人以上と言われています。
24時間365日の見守りと医療的ケアが必要となる場合が多く、多くの保護者が慢性的な「介護負荷」「夜間の睡眠不足」「兄弟児への負担」や「就労継続困難」「18歳の壁」といった課題に直面しています。
ユースタイルケア重度訪問介護では、2017年より医療的ケア児家庭のお声を受け、医療的ケア児家庭支援を社内で推進してまいりました。
ユースタイルケアの基幹事業である「ユースタイルケア重度訪問介護」は、365日24時間で重い障害・難病のある方に重度訪問介護サービスを提供するものです。しかし、このサービスは本来「18歳以上」からとされており、18歳未満の医療的ケア児家庭が利用することが現在できません。しかし、当社は「すべての必要な人に、必要なケアを届ける」をミッションに、年齢を問わず全国で長時間の見守り介護の提供をおこなっています。

居宅介護の長時間提供により、医療的ケア児家庭への支援を近年拡大
18歳未満の障害児・とりわけ医療的ケア児家庭へのサービス提供事例は年々増えています。

提供地域も首都圏から全国に広まりつつあります。

お子様の疾患は多様で、ご家族のニーズや環境も千差万別です。日中の支援に入ってほしいというニーズと、夜間の支援を依頼したいというニーズがだいたい半々になっています。

居宅介護の長時間利用で保護者支援をすることが通知された東京都
当社では、18歳未満の医療的ケア児ご家庭に、居宅介護という障害福祉制度を長時間連続して使用することで、6時間~12時間の長時間見守り介護提供をおこなっています。
居宅介護というと、短時間利用(2時間未満)という印象が強い訪問介護サービスですが、24時間365日見守り介護が必要になる医療的ケア児・重症心身障害児については、家庭環境によって長時間使用が認められる事例が増えています。

当社代表大畑は、全国介護事業者連盟の障害福祉部会東京支部長を務めており、昨年は東京都の福祉局などと連続して交渉を行ってきました。東京都議会からの働きかけもあり、東京都より2025年12月、都内の自治体に向けて「医療的ケア児を介護する家族等、介護を行う者の状況等も支給決定における勘案事項として挙げられる。例えば保護者の就労や睡眠時間確保のため、長時間(6時間超)の居宅介護等を支給することが考えられる」という見解を通知しました。
医療的ケア児家庭支援に関して前例のない都外自治体でも、こうした東京都の動きや各自治体の実績を参考に支給決定をする例が多くあります。
事例紹介:居宅介護を長時間連続で利用したケース

毎日8時間の夜間支援を提供となった、Ⅿ様のご家庭。
ご家庭の状況や困りごとについて、担当の相談支援専門員様がどのように申請を行うかがカギになります。脈拍の管理や体位変換が必要な場合など、細かい部分で具体的に行政に伝えられるよう、当社も申請前から関わりコミュニケーションを密におこないます。

ご家庭に長時間の訪問介護が入ることで、障害児当事者だけでなく、兄弟児のお子さんの生活環境が改善された例もあります。お母様の就職に伴い支援が必要になったケースや、ご家族の状況変化に合わせて夜間9時間の支援を確保したケースなど、様々な使い道があります。
私たちは、医療的ケア児を介護するご家族の状況を鑑み、支給決定における判断事項として「保護者の就労」や「睡眠時間の確保」のために、長時間のケアが認められるよう働きかけてまいります。
事例紹介:18歳未満だが重度訪問介護が支給されたケース

K様は、8時間の日中の重度訪問介護が東京都から支給されたケースです。

ご主人の疾患により、主たる介護者であるお母様が就労とダブル介護の事態となったため、居宅介護の長時間支給決定からスタートし、継続的な支援検討がされていきました。
結果として区での前例はありませんでしたが、児童相談所所長の承認により、重度訪問介護が東京都の負担で支給されました。

このように、困っている現状を行政に伝え、必要な支援を支給してもらうことは、お子さんの命に関わる訴えとして親として当然のことであり、行政側は現状を知ることができさえすれば善処するよう動いてくれることが少なくありません。
買い物や長時間の見守り、あるいは夜間の睡眠確保のため、自治体と交渉し、医療的ケアの資格を持ったスタッフを手配する。これが私たち障害福祉事業者の役割ですので、まずは「困った」の声をお寄せいただければお役に立てるよう動いていきます。
当社が相談支援専門員さんにインタビューした際も、申請のポイントとして「お子さんとご家族のQOLに関わる」という窮状を訴えることがカギだったとお声をいただいています。

親御さんが不安なこと・心配なことは?
とはいえ、親御さんがいくつもハードルを感じる点もあります。
「ヘルパーが医療的ケアを行うことへの不安」
「家族以外が家すに入ることへの抵抗感」
「そもそも医療的ケアができるヘルパーさんがいるの?」などが、例えばよく聞くお声です。
ユースタイルケアは、あくまで、さまざまな選択肢を知っていることが心理的な安心につながると考えています。

ユースタイルケア重度訪問介護では、自社運営の福祉資格スクール「ユースタイルカレッジ」で年間3000人の医療的ケア人材を育成し地域の医ケア従事者の増加に努めています。自社では全国4000人を超える全スタッフが医療的ケア従事の有資格者です。
不安や疑問を一つひとつ解消して、地域資源と連携し、ご家族にあった支援を一緒に探していければ幸いです。
実際に利用したご家庭からの声

- ご家族さまから当社に向けて
- 支援が本当に必要な時に、確実に手を差し伸べてくださる存在であることを、家族として実感した瞬間でした。
- また、日々の業務の中でも、定期的に要望や改善点を聞いてくださり、担当ヘルパーさん同士で情報共有・調整をしてくださる点にも深く感謝しています。
- 我が家にとって、ユースタイルケアさんは単なる支援者ではなく、共に息子の命と暮らしを守ってくれるパートナーのような存在です。
- 我が家のような事例が、医療的ケア児を育てる他のご家庭や支援者の方々にとっても、少しでも力になればと感じています。情報やサービスが届いていないご家庭に、広がりますように。
- 我が家は、ユースタイルさんにお世話になって1年ほどになります。本当に助かっています。ひとつの選択肢であるというのは本当にそうだと思います。利用前と利用後とではぜんぜん違う生活になりました。
さいごに:「18歳の壁」への不安を払拭していきたい

18歳以降は、重度訪問介護や重度障害者向けグループホームなどのサービスへスムーズに移行していけるようお手伝いいたします。就学支援や就労支援の実績もございます。
18歳以降も重度訪問介護で「自分らしく生きる」を諦めない
ご紹介した事例のように、重度障害・難病当事者であるお子さんも、これまで全力でお子さんを育ててこられた親御さんも、「自分らしく生きたい」というあたりまえを諦めないでください。
- 重度訪問介護とは: 重度の障害により常時介護を必要とする方が、自宅で生活するためのサービスです 。
- 24時間365日の体制: 夜間帯の見守りを含め、長時間の支援が可能です 。
- 医療的ケアに対応: 資格を持つスタッフが、喀痰吸引や経管栄養などをおこないます。
- 幅広い支援内容: 身体介護だけでなく、調理、掃除、洗濯といった家事全般から外出支援まで、生活に必要なこと全てをサポートします 。
医療的ケアにも全国4000人を超える有資格スタッフが対応しますので、医療的ケア児ご家庭への支援もご相談ください。
脊髄損傷や脳性麻痺、指定難病、自閉症など、さまざまな特性を持つ方が重度訪問介護サービスを利用して一人ひとりにあった毎日を送っています 。
「うちの子には無理かもしれない」と思わずに、まずはその想いをお聞かせください。
進学、就職、一人暮らし。新たな場所でのチャレンジを、ユースタイルは一緒に考え、全力でサポートします 。
重度障害・難病ケアのユースタイルラボラトリーは、特別支援学校卒業後の情報や選択肢が不足し、不安に思っていらっしゃる親御さんに、少しでも情報とサービスが届くようこれからも尽力してまいります。
